2023年12月3日(日)に開催された「新田原基地(にゅうたばる)エアフェスタ2023」に行ってきた。ところが、思わぬトラブル(自然災害)が発生して3演目しか見られなかった/撮れなかった。また、事前にわかっていたものの、文字通りの”ド逆光”で真っ黒写真を量産してしまったが、開き直って撮影を続けたら逆光ならではの面白い写真も撮れた。
1. 初参戦:
私が航空祭巡りを始めたのは2014年。はじめの頃は、日帰りツアーでブルーインパルスの飛行展示の撮影だけで満足していたのだが、そのうち、午前中の地元機・戦闘機などの飛行展示も見たく/撮りたくなって0泊2日の見学バスツアーを利用するようになった。また、基地によっては、自分で前泊する宿や交通手段を手配して行くまでに成長?した。
ところが、新田原基地の航空祭だけは、なかなか行く気になれなかった。その理由は、「見学ツアーを利用しないとコスト・時間がかかる」、「いつも利用している旅行社の見学ツアーでは最初から見る/撮ることができない」、「基本的に終日逆光撮影となる」、「F-15戦闘機の機動飛行がメインディッシュ?だが他の基地でも撮影できる(とくに小松基地では、アグレッサー機も撮れる)」からだ。それでも今回初挑戦したのは、いつまで元気で航空祭めぐりをすることができるかわからないので、今のうちに1度は経験しておきたいと考えたから。
ということで、コスパ・タイパを考えていつも利用している旅行社の見学ツアーに参加して行ってきた。
2. 往路:
2-1 自宅~神戸~フェリーターミナル:
利用した見学ツアーは、土曜日(12月2日)の夜にフェリーで神戸港を出て月曜日(12月4日)に神戸港に帰ってくるもの。神戸空港には行ったことがあったが、神戸港は初めてなので、早めに自宅を出て午後4時過ぎに神戸三宮駅に到着した。神戸港まで行けるシャトルバスもあったが、それを利用すると到着がツアー集合時間(6時10分)の直前になり、船や港周辺の写真を撮る時間を確保できないので、歩いて神戸三宮フェリーターミナルに行くことにした。
フェリーターミナルに4時半までに着けたので、ツアー参加前に夕日に染まる神戸港や高層ビル、乗船するフェリーなどの写真を撮った。




2-2 宮崎港~新田原基地:
今回のツアーで利用したのは、1室に2段ベッドが10台ほど並ぶドミトリー客席。ツアー料金を考えればやむを得ないと思うが、そのベッドの狭さに驚いた。長さ方向は身長が170cmない私には問題ないが、2階席?の場合は足元にリュックなどの荷物を置くことになるのであまり余裕がない。横方向は悲惨で、横になって両肘を伸ばすことができない。また、腕を上にあげると天井/上段ベッドに届いてしまうので、閉塞感が抜群であった。
そんなこともあって熟睡できずに開催日当日の朝を迎えたのだが、さらなる悲劇が私を襲った(大袈裟かっ!)。7時頃、船内放送があり、10月2日の夜に発生したフィリピン地震の影響で津波注意報が発令されてそれが解除されるまで宮崎港に接岸できない、現時点で何時に入港できるか分からないと伝えられた。
参加した見学ツアーの基地到着予定時間は午前10時で、はじめから「オープニングフライト」、「捜索、救難活動」は見られない/撮れないことは覚悟していたのだが、到着が遅れるとさらに見られない/撮れない演目が増えてしまう。正直、がっかりし、不安になったが、自分では何もできないので気持ちを落ち着かせて発令解除を待った。
結局、フェリーは約1時間半遅れて10時前に入港・接岸し、旅行社が手配していたバスに乗り込んで新田原基地に向かった。


フェリーの1時間半遅れの影響を心配しつつ、不安な気持ちでバスに乗り、基地が近づいてきたら、上空にF-15戦闘機が何機も飛び回っているのが見えた。当初、見られる/撮れると思っていた飛行教育航空隊 第23飛行隊の「大編隊飛行 F-15」が始まってしまったのだ。バスの車中では、早速カメラを構えて写真を撮る人もいたが、私にはそのようなスキル・気力がないとわかっていたので、諦めた。
結局、バスは基地内の駐車場に10時40分くらいに到着し、急ぎ足で手荷物検査場に向かった。添乗員の方から新田原基地は手荷物検査が厳重なので、入場できるまでに時間がかかるかもしれないと伺っていたが、幸い、順調に進み、10時50分過ぎにエプロン地区に到着できた。例によって滑走路と基地施設との中間地点で撮ることにした。
結局、「オープニングフライト」と「大編隊飛行 F-15」は見逃した/撮り逃したが、「機動飛行 F-2」、「機動飛行 F-15」、「曲技飛行 T-4(ブルーインパルス)」の3演目を見る/撮ることができた。一時は、ブルーインパルスだけになるかもとか、ブルーインパルスもだめになるかもとか考えたくらいなので、最小限の影響で済んだといえる。
なお、2つ目の演目「捜索、救難活動」は、新田原救難隊が11月29日に墜落した米軍のCV-22輸送機”オスプレイ”の捜索に加わていたためキャンセルされていたことをツアーの添乗員さんから聞いた。


3. 飛行展示:
3-1 機動飛行: F-2A
本当にギリギリだったが、午前10時55分からはじまった築城基地第6飛行隊(ロクスコ)所属のF-2A支援戦闘機の機動飛行に間に合った。先日の築城基地航空祭(Tsuiki Air Show 2023)では、順光で”推し”のF-2Aの写真を沢山撮れて気をよくしたのだが、今回は予想通りの”ド逆光”で、真っ黒写真を量産してしまった。
それでも、帰宅後に撮れた写真を確認してみたら、逆光ならではの面白い写真も撮れていたので気をよくした(F-15やブルーインパルスも同様)。






3-2 機動飛行 F-15:
今回の最大のお目当てはもちろん、第305飛行隊所属のF-15J戦闘機 2機による機動飛行。F-2Aと同じく、逆光ならではの迫力ある写真も撮れたし、背中も何とか撮ることができた。ただ、持ち時間が40分あったが、飛ばないスクランブル発進の展示(滑走路前で見ていないと何をやっているのか分からない)も含まれていて見せ場が少なかったように感じられた。
ところで、第305飛行隊といえば、ドラマ「空飛ぶ広報室」で、交通事故で”P免(パイロット免許のはく奪)”になる前に青井大祐 二尉(綾野剛さん)が所属していた飛行隊。当時(ドラマの放映は2013年)は百里基地所属で、F-4EJ戦闘機”ファントムⅡ”も現役だったが、第302飛行隊は2016年に新田原に移転、F-4EJは2020年にひっそりと退役してしまった。そのうち、F-2やF-15が退役してそれを懐かしく思う日がくるのだろうか(それまで元気にしてる?)。









3-3 曲技飛行 T-4(ブルーインパルス):
当日の天気は、若干の晴れ間はあるものの、基本的にうす曇り。築城基地航空祭のような青空+機体+白いスモークの3点セットは期待できなかった。一方、”ド逆光”でスモークの”モクモク”感が増して面白い写真が撮れた。とくに期間限定の演目「クリスマスツリー・ローパス」は、スモークが立体的に見えて「らしさ」が増したと思う。また、うす曇りでギラツキが減った太陽を絡めた写真が”絵になる”と思い、あえて”引き(=広角)”で撮ってみた。











4. 地上展示:
ツアーバスの出発時間まで余裕があったので、地上展示機/車両をカメラに収めた。しかし、2時半くらいになったら、隊員の方がロープで立入禁止エリアを広げはじめたので、最後はせわしない撮影になってしまった。







5. 帰投機撮影:
まだエプロン地区にいたときから、地上展示されていたF-2A支援戦闘機やP-1哨戒機がエンジンをかけ、帰投準備を始めた。「しめた!お見送り写真が撮れるぞ」とよろこんだが、問題は、どこで撮影するかだ。エプロン地区で待った方がいいアングルで撮影できそうだったが、離陸のときには立入禁止エリアになってしまう恐れがあった。また、バスの集合時間に遅れてしまう可能性もあると考えて、観光バスの駐車場で撮ることに決めた。
観光バスの駐車場は滑走路に面していて、私が乗るツアーバスもそこで待機していたので、乗り遅れる心配はなし。ただ、滑走路の上がり側の端に位置していたので、前を通るときはかなり高度を上げていたので残念。また、前を通るシャトルバスに邪魔されて思うようなアングルで撮れない場面もあった。
いろいろ文句も言ったが、F-2A支援戦闘機、U-4多用途支援機、P-1哨戒機、T-400基本操縦練習機、SH-60K哨戒ヘリコプターのお見送り写真を撮ることができ、ちょっと得した気分になった。







6. 帰路:
フェリーの乗船時間までに余裕があったので、ツアー参加者全員で港に近いイオンモールに立ち寄って買い物をした。
買い物を終えてバスに戻ったら夕日がとても美しかったので、カメラの設定をマニュアルフォーカスに変えて撮影した。なんてことのない風景だが、こんな景色をカメラに収めるのもいいなと思った。

バスが宮崎港に着いたのは、午後5時半ごろ。すっかり日が落ちていたが、駐車場のパームツリーがシルエットになって美しかったので、ここでもマニュアルフォーカスで1枚撮った。
その後、すぐに行きと同じ船「フェリーろっこう」に乗船。船室の狭さは相変わらずだったが、疲れていたのでぐっすり眠ることができた。


「フェリーろっこう」は、翌朝(12月4日 月曜日)の7時半に神戸港に到着。ここで見学ツアーの参加者が散開したが、電車が通勤ラッシュで混んでいることが分かっていたので、9時前までターミナルの待合室で時間をつぶし、フェリーの写真を撮ったのち、行きと逆のルートで歩いて神戸三宮駅に向かい、道すがら、神戸税関本関や神戸関電ビルディング、東遊園地などの写真を撮った。神戸三宮からは私鉄を乗り継いで自宅最寄り駅まで行き、そこから歩いて11時ごろに帰宅した。




7. おわりに:
逆光なりの面白い写真・迫力のある写真を撮ることができて有意義な撮影旅行だった。また、新田原基地航空祭を敬遠していた理由となる問題点をすべて実体験できたのもよかった。
やはり終日 ” ド逆光 ” は辛いので、新田原基地の航空祭見学は、今回が最初で最後になると思うが、津波注意報によるフェリーの延着も含めていい経験をさせてもらった。
了


